第33回日本産婦人科感染症学会・学術集会 開催のお知らせ(再掲)
この度、平成28年7月10日(日)東京都板橋区日本大学板橋キャンパスにおきまして、第33回日本産婦人科感染症学会学術講演会を開催させていた だくことになりました。 ご承知のように,20世紀後半より航空機による大量輸送など交通手段の発達と価値観の共有化により、経済文化交流の国際化はとどめがたい潮流となっていま す。これにより、世界中いずこの地方感染症も短期間のうちにパンデミックとなる可能性があります。併せて性の自由化は性感染症のかつてない拡大をもたら し、妊婦の感染は母子感染に直接つながります。
今回の本学術講演会はメインテーマを「グローバルヘルスと産婦人科感染症」とし、北海道大学国際本部教授 玉城英彦先生に「産褥熱の今昔‐ゼンメル ワイス 生誕200年を前に」のご講演をお願いすることになりました。また、シンポジウムとして「HPV感染とワクチンの現状と課題」を取り上げました。HPVに よるがんはvaccine preventable diseaseであるという全世界の潮流に反し、我国では副反応への怖れから積極的勧奨を行なっていないという現状です。産婦人科関連の学会はワクチン肯 定論のみであるという批判がありますので、本会では我が国の現状は世界的にみてどうか、HPVワクチン副反応が疾患概念として成立するのか、あるとすれば その予防法やワクチンの改良の余地はないのかという話題を賛否両方の研究者によりご討議いただく予定です。教育講演には日本大学病院総合内科の須﨑愛准教 授をお招きし、世界的問題となりつつあるジカ熱含め,「産婦人科と輸入感染症」のお話をいただく予定です。
今回は医学部資料室の古医学資料をもとに、「華岡流外科と幕末明治の感染対策」と題する特別展を開催いたします。学術講演会の合間に、お楽しみいただければと存じます。
それでは教室員一同、皆様とお会いできますことを楽しみにしております。
第33回日本産婦人科感染症学会 学術講演会会長
日本大学医学部病態病理学系微生物学分野 教授 早川 智
学会ホームページ http://33-obgy-kansen.kenkyuukai.jp/special/?id=20268